敷地を、そしてその周辺もくまなく歩きまわりました。山あり谷あり、まるでクロスカントリーです。アクティヴな土地です。
オーナー夫妻はランナーですからものともせず駆け巡ってしまうでしょう。
竜の背のようなこんもりとした尾根筋が敷地を縦断して道路に潜り込みます。建築の軸線をこれに沿って計画をすればよいのです。
道路から車が進入して停めるところは低いレベル。そこから背骨に沿って登っていきます。
途中に一部屋、登りついて広いパブリックゾーン、水回りを挟んで一番奥地がプライベートゾーン・・・・。難解な土地も、読めてしまえばすぐにあるべき家が見えてきました。
工事を始めてみますとこの竜の背は太古の磐の列でした。
家はダイナミックな自然に取り込まれることになりました。