からっかぜの家

からっかぜの家

設計:中村大補+橋爪賢一

20.05.13

設計打合せ ーさてどんな返球がー



ラフ案を投げて一ヶ月。八ヶ岳にお越しいただき設計打合せです。
難易度の高い敷地条件で提案の計画案もこれまた難解です。

「好き好んで難しくしているわけではない、敷地とこの環境が求めている。」
そう中村はいうことでしょう。

北傾斜の敷地、二つの用途ということもあり、いろいろ工夫したプランとなっています。そんなわけで今回は早めに外観模型を作成しそれを前にしての打合せです。

住居部についての方向性はOK。診療部は機器のレイアウトなどもう少し検討が必要です。メリハリをつけて必要以上に規模を大きくしない。コスト意識も共有しながらゆっくり設計を進めていきます。

細田@PDO

20.04.11

まずはラフ案をなげてみる


さしものわたしも頭を抱え込んでしまいました。
この土地での計画がいかにむずかしいか?
オーナーにご理解いただかなくては。

どこが難しいか。
1、 大絶景パノラマビューは北西方向
2、 北斜面
3、 北西からの冬風強し
4、 南は道路に接していて開放的にできない
5、 住宅と医院の複合施設
6、 コストが見通せない

パノラマビューをすべての室から楽しめるようにするには
北風を囲い込むような建築形状となるでしょう。
開口部からのヒートロスも気になります。
一方で南陽をどうしても取り込みたい。
そうなると高窓になります。
西日をうまく遮らないといけません。

夫婦二人のシンプルな暮らしと、
ゆったり対応の医院の併用施設。
それでいて最小限の規模を模索。

本格的に基本設計に入る前にオーナーとは
共有しておかなければならないことがありそうです。
まずはラフ案を投げてみましょう。
どんなボールが返ってくるかな?

中村@PDO

20.03.30

からっかぜの家―遠州からフォッサマグナへ―


いまは静岡にお住いのオーナー。冬の間北西から吹き付ける「遠州の空っ風」に晒されて、決して温暖とは言えないようです。

終の棲家に選んだ土地は、「諏訪口」と八ヶ岳では呼ばれる北西風に晒されています。フォッサマグナに沿って日本海側から吹き抜けてくる空っ風です。

盆地ととともに諏訪湖、その向こうに屏風のように拡がる北アルプスの峰々を一望にする絶景地ではありますが、北斜面地です。その北境界線に沿って清らかではありますが農水路が流れます。

「雪国体験は若いころ散々していますので寒いのは全く平気」とはおっしゃいますがこれは手強い案件です。

中村@PDO