15.05.21
土地の所感
20歳代冬山登山と言えば八ヶ岳がフィールドでした。東京から夜行列車に揺られ、明け方茅野駅に到着すると、まだうす暗いうちにガラス窓が凍りついたバスに乗り換えます。冬山に臨む時の緊張感は今も忘れることが出来ません。バスの行先は決まって「美濃戸口」。
さて、その美濃戸口エリアに別荘を検討されているご家族から候補地の所感を相談されました。冬のさなかです。ふたつの「せぎ」に囲まれていると説明されたその敷地は、訪れてみると強い力を感じさせる土地でした。この「せぎ」は人為的に造られたものではなく、自然形成された渓流に見えます。大昔の里の人々が「せぎ」として利用した、渓流と言うのが正しい言い方でしょう。
細長い敷地の両側に「せぎ」が流れ、敷地の先端あたりで合流して下界に流れていきます。雪に覆われた状態でもその瑞々しい光景は容易に想像できます。
「素晴らしく創造性をかきたてられる土地です。 間違いなくよい家が出来るでしょう。」そのように所感を述べました。
中村@PDO