2024.09.07
東京と長野の二拠点居住をされているMさまから庭づくりの相談をいただき、金澤と一緒に敷地に赴きました。家はPDOの建築ではありません。伝統工法に関心あり、手刻みでの建築を手がけられている長野の工務店さんで建てられたようです。丁寧な仕事が感じられるよい家です。
ランドスケープデザインや造園植栽の仕事はPDOの家をメインで行っていますが、時期や内容によってお受けすることもあります。家もそうですが、価値観が共有できて、私たちが大事にしていることを一緒に実現できることが重要だと考えています。
敷地内や近隣の庭をご一緒にぐるりと見て回りながらイメージやお考えをお聞きします。つくり込んだ庭ではなく、自然な雰囲気で尚且つ適度に手入れがされているように感じる庭を希望されていますが、なかなか難しいことではあります。
ポイントは数年後の風景を共に描くことができるかどうか。共に観る力です。
自然や近隣、人との関係性も探りながら計画の検討を進めます。
2024.09.03
花の咲き終わったウバユリです。実の中には種子が入っており、秋以降に果実が裂けて、中の種が風で飛んでいきます。ひとつの実に500個前後の種があると言われています。
種から発芽(有性生殖)する場合と茎がうろこ状に変化した鱗茎から新しい鱗茎が生えて増える場合があります。いずれにしてもコントロールできない、自然任せのところがあります。植物を通して世界を見ていると自然に対して謙虚になれるものです。
2024.08.04
うずまきスタジオへのアプローチ脇にあるウバユリが咲き始めています。山地の森林に自生するユリ科の多年草で、夏の時期に開花しお客様を迎えます。
デザインにはシークエンスという概念があります。「連続」「順序」という意味を持ちます。移動に伴う景色の変化をデザインする時に取り入れる手法の一つと言えるでしょうか。 ランドスケープは自然と時間の力を借りて成り立つことも多いのです。
2024.06.15
建築行為は、自然に介入し、少なからず環境を破壊します。
問われているのは、美意識や自然との向き合い方。
PDOの根っこには、自然に対して謙虚になるという思いがあります。
環境に介入し、復元し、再生へと繋げていくためには住まい手の力も借りなければなりません。その土地を慈しみ、建物を好きになり、四季折々、色々な発見をしながら暮らしを紡いでいくこと。美しい建物を建て、植栽を行い、庭づくりを時間をかけてしていくことが暮らしの豊かさにも繋がると考え、PDOは建築と造園の両方を担えるデザイン事務所を目指しています。
美しい建物や庭は周辺にも影響を与え、豊かな環境の連続性を生みます。
好循環を生み出す手法がPDOの根幹にあるパッシヴデザインです。