2020.09.24

100年の森 ―明治神宮―



今年鎮座100年を迎える明治神宮は、
日本のランドスケープ発祥の地と呼ばれています。

この森は昔からあったかのように錯覚しますが、
1920年の社殿竣工当時はマツを中心とした疎林でした。
そこに全国から集まった10万本の献木が植えられ、
植生の移り変わりによって現在の広葉樹の森になっています。



先人達の長期的な計画により今の森があり、
次世代に向けた森づくりもまた始まっています。

2020.08.18

裸地から林へ

7月のはじめ、トレイルランの家で樹木の植栽工事をしてきました。
建物を建てる際に、植物がすっかりなくなってしまった道路側の裸の土地へ
林をつくり、道から家が見えなくなるよう、あわせて41本の樹木を植えました。

樹木をひとつひとつ丁寧に降ろしたら、植え込み開始です。

まずは一番大きなカツラから。高さはこれで7mありますが、周囲の木が大きく
敷地も広いため、ちょうどよい大きさに見えます。

奥から手前へ、重機とともに移動しながら植えていきます。
配置は、新緑や紅葉時、木々の色が流れるような
自然な森をイメージしています。

また植える木は、最初からそこに居たかのように見えるよう
できるだけ自然な樹形のものを選んでいます。

そしてこちらが、ほぼ植え終わった時の写真です。
お隣から、林が続いているように仕上がりました。
今後は林から森へ。
敷地内で元々の植生が残る場所から、クロモジなどの小さな苗木や山野草を
この林の中へ移植していきます。
お子様とお友達が森を走り、獣道ができる日を夢見ております。

こちらは植栽前。景色がずいぶん変わりました。

2020.08.03

樹木の畑巡り


お引渡しから1ヶ月半がたつクランク・ロビンの家。何度かのご滞在で意識もだいぶ庭や周りの環境に向かいはじめています。敷地内の野草を移植したり購入された植物を植えたりとすでに庭づくりを楽しまれているご様子。

建築時の伐採で寂しくなってしまった建物まわりにどんな樹木を植えたらいいのか、以前よりご相談いただいておりましたが本日は細川さんの畑に樹木を見にいきました。


枝振りや樹高、葉っぱの形などでハウチワカエデの株立ちやサンゴミズキなど候補をいくつか決めてきました。その後現地で植える場所を打ち合わせ、室内から見ていただきながら樹高などの確認。
実際の植え込みは来春。ご提案を踏まえて金額や灌木の種類などを詰めていきます。

2020.07.29

あさまやねの家と木々

昨年の春にお引渡しのあさまやねの家です。
その後、夏にご相談いただいてから、
今年の春に植栽の一期工事をさせていただきました。

まずはアスファルト工事の際に出た土の山を崩し
なだらかで自然な築山をつくります。
大まかに重機で土を動かしたあとは、手作業でイメージの地形に整えていきます。
限られた時間の中で頭の中にあるものを、職人と共に形にしていく作業は
実に難しく楽しいものです。地形を整えたあとは、いよいよ植栽作業にうつります。


トラックに山盛り積んできた木を、一つ一つ予定の配置におろしていきます。
この日にあわせ仕事を休んでくださった奥様のためにも
できるだけ一日目に配置を決めたいと、みんなで頑張りました。
植木の配置はどの木をどこにというイメージで図面に描きこみますが
実際に工事をする中で、まずは予定の位置に置いてみて、色々な場所や角度から確認し
配置を変更することがあります。

また木には顔があり、裏があります。
どこから一番その木を良く見たいか、どの角度が素敵か、職人も私も
1つ1つ木の周りをぐるぐる回りながら、一番いいところで決めていきます。
2日間、ご主人には石運びなど大変な作業を一緒に手伝っていただき
お茶の時間も一緒におしゃべり。
また石積みの間には、奥様が大好きな多肉植物を植えてくださいました。
お客様と共に創り、すばらしい仕上がりになりました。
来年の春は二期工事。たくさんの草花を植える予定です。

2020.07.07

種から苗へ

昨年冬に種を採種し、2月に蒔いたじいそぶがるてんのツルニンジン(別名:ジイソブ)
の種が発芽し、今はもうこんなに大きくなりましたので

雨の合間をみてポットへ植え替えました。

同じ敷地から種を採り、同じ日に蒔いたオトコエシも、こんなに大きくなりましたので

ポットへ移動していただきます。

そして6月26日の手入れの際にトレイルランの家で採種したルリソウの種を蒔きました。

採種し蒔いた種、そして苗は、すべて邸別に管理をしています。

その地のものはその地へ還す。
それは少し手間ではありますが、自然に寄り添った庭づくりの基本であり
その地域の美しい景色を守るために、大切なことでもあるように思います。

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