床の造り方は、歩き心地、肌さわり、直接にかかわります。木組みした床は歩行疲れもなく、また、転倒した時などもやさしいですね。
そうした、住まい手の生活を受け止める重要な要素であると同時に、単に上からの重さを支えるだけでなく、地震の際の建物自体のゆがみを防ぐ働きも担います。ここでも分厚い合板を規定通りに用いて細材を用いずに太材のみで木組みする「剛床」構造とします。
一階床は、「底冷え」など決してないように基礎断熱工法とします。基礎の中は室内と同じ環境です。水やお湯の配管が凍ってしまうこともありません。別荘維持の難点、「水抜き通水」を不要とします。
キツツキはどうして軒天井をつつくのでしょう?別荘オーナーの悩みです。常時人が暮らしていれば、あの特有のドリル音がすれば、窓を開けて「こらぁあー!」と叱れば、「ゴメンナサーイ」といって逃げていきます。数回繰り返していれば「あの家は怖い」とキツツキも覚えますからもう来なくなります。
問題は週末住宅です。ことに八ヶ岳西麓は被害が多いです。気に入られればやられ放題。修理しにくい軒天井は特に困ります。
最近では「どうにかならないか?」と相談されることが多くなりました。多少優美さはなくなりますが、屋根と同材のガルバリューム鋼板を張ることもします。とても堅牢な仕上がりとなります。
家の耐久性に最もかかわるのが基礎です。
5ポイントにおける地盤調査を根拠として最終的に設計されます。絶対に凍土とならない深さまで掘り、築く必要があります。根入れ、と言います。
強固な地盤であれば「布基礎」構造です。また、地中の湿気を家に入れてしまわないように、全面の防湿コンクリートの施工は必須です。
周辺状況、試掘などをし、伏流水を排除する暗渠排水工事もすることもあります。
最近では多くの工事店で基礎断熱をするようになりました。基礎の外面に施すのはコスト、性能にメリットはあっても蟻の営巣を防ぐため、絶対にやってはいけないことです。