2016.05.12

視線の抜け

デザイン道

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実家のある群馬県に帰省した際に、「ハラミュージアムアーク」に行ってきました。
東京都品川区にある原美術館の別館で、1988年建築家磯崎新による美術館です。

ギャラリーを抜け、特別展示室「勸海庵」(2008年に増築)へと向かう通路に見事な視線の抜けがありました。
重要な建築手法のひとつです。
狭い視界を一直線上に抜けて行く様子は、この先にはどんな景色が広がっているのか、好奇心を煽られます。
見事なしつらえだと思いました。

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この抜けの先には、「裾野は長し赤城山」が拡がっています。


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2016.04.26

撮影流儀

デザイン道


オーナーに完成検査をしていただき、準備を整えてお引渡しをするまでの間に、写真家、松村誠さんに完成の姿を撮影してもらいます。とかくあることですが、感動の空間体験を写真に撮ってみても、どうもうまく撮れない、もっと良い空間なのにつまらなく撮れてしまう・・・・そんな体験をすることは多いと思います。

松村誠さんの撮影流儀は、人の感動体験をどのように写真表現するかがテーマになっています。それを実現するためのカメラやレンズ、光の演出を追求します。そこが普通の写真家とは違うところです。

一方で、建築家の私は設計の意図を写真で表現したい、その一心で撮影には付きっきりでモニターを確認します。この時点の空間はもちろん生活感は表現されません。閑散として冷たい空間と映るかもしれません。でも、これが現時点での仕事のレコードなのです。ここから先、そこに彩りを加えていくのは、オーナー家族の仕事、ということでしょう。

2016.04.16

チョキチョキ

デザイン道

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巨木となった危険なカラマツは建築に際し伐採しました。今までしいたげられていた広葉樹はこれからが出番です。数少ない既存の広葉樹、アオハダを残しました。
 
基礎工事でカットされた地面にその根が露出してしまっています。数日後には外構工事でこの辺も整えます。
 
多くのひげ根をKIGくん、REDくんにカットしてもらいました。土工にこんな繊細なことはやらせられません。チョキチョキチョキチョキチョキチョキ・・・。これもデザイン道の修行の一環。綺麗にカットして断面からの雑菌の進入を防ぎます。

2016.03.18

魔法使い

デザイン道

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玄関ドアの色はタンネングリーン!しかし、そのままの色調で塗装するのは「雲隠れの家」にはふさわしくありません。ウッドロングエコを塗った板部、スチールブラック色のガルバリウム鋼板から浮いてしまうのが懸念されます。やはり色を調合しなくてはなりません。魔法使いの登場です。
 
「よいですか?スポイトで1・2・3・・・。次の色を1・2・・・」
 
お師匠さまからぽそりと出る魔法の配合比率を記憶します。
 
全部で3枚のサンプルを作り検討しました。さっそく塗装屋さんに秘伝の配合比率を伝えることにします。

2016.02.25

光あんどん廊下

デザイン道

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古い画像を整理していましたら面白い過去実績を見つけました。
 
他人事のように言うのも変ですが、なかなか挑戦的なデザインです。リビングの吹き抜け空間の空中を貫く、渡り廊下の床は目透しのあるすのこで、その下に照明が仕込んである。リビングからはそれが見えないように障子を天井としてはめている。
 
なかなか良いじゃないですか。ただ、多分に改良の余地あり。
 
もう12年ほど前の仕事ですね。納得のできないことがあったのでしょう。真面目に写真画像を残していません。
 
機会、条件が合えば、また再挑戦したいデザインです。

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