ここ数年でサウナ人気が再熱していますが、PDOでも要望をいただく機会が増えてきました。
ドライサウナとスチームサウナ、両方を取り扱っているティーロのショールームを訪ねました。
ドライサウナは電気やガスを熱源としたサウナストーブを設置し、室温を80〜90℃まで上げていく仕組みです。
サウナストーンに水をかけて水蒸気を起こす、いわゆるロウリュウも楽しめます。
浴室と違い防水や給排水工事が不要なので施工は比較的容易です。使用人数に合わせて自由に空間を作ることができます。
さらに水風呂や外気浴スペースも設ければとサウナ通には欠かせないローテーションを組むことができます。
スチームサウナはサウナ室の近くにスチーム発生器を設置し、水を沸騰させた蒸気で室内を温めます。
室温は40〜45℃程度。湿度はもちろん100%です。
入浴している感覚に近いことからバスタブを設置しないケースも多いようです。
きめ細かな蒸気に包まれリラックスしながら過ごし、シャワーを浴びてクールダウンするといった使い方になります。
バスタブを置かない場合はシャワー室の様にスッキリとした室内になります。
タイプの違う2つのサウナ。
1人はもちろん、家族やゲストと過ごすのもまた特別な時間になりそうです。
橋爪@PDO
標高1100m八ヶ岳南麓に住んでいる。
ここ数十年程度の設計、施工技術の向上で
快適な生活が可能となった。
直近の都会である甲府には時々は降りることもある。
その道すがらよく目にするのは、
空を気持ちよく滑るグライダーの姿。
動力装置を持たずに気流をとらえて操縦する。
3,000m級の峰が連なる八ヶ岳は南北軸だ。
その東も西も谷状となっている。
東谷は塩川、千曲川、信濃川となり日本海に抜ける。
西谷は釜無川、諏訪湖、そうフォッサマグナだ。
やはり日本海まで抜ける大地溝帯。
大陸からの風はこの谷地形で加速度を増す。
この二つの風が八ヶ岳東西谷を吹き抜け、
ちょうど合体するポイントが韮崎と双葉だ。
これが俗に言う八ヶ岳颪(おろし)。
甲府盆地の冬を寒いものとしている。
航空協会、航空学園がある理由もそれだ。
小淵沢の人に「名物は何?」と聞くと「風」と答えた。
特に春先には北西からの吹き上げで
芝も剥がすと言う。
清里には風を鎮める「風の三郎」と言う社が今もある。
長い棒の先に鎌を掲げた「風切り鎌」も風習として残る。
地形的にこれら風の影響を受けない八ヶ岳南麓エリアは
居住地として人気がある。
中村@PDO
学生時代に読んだ建築家・青木淳著書の「原っぱと遊園地」。
空間には大きく2種類の質があるという考えが分かりやすく、
今でも設計の際に思い返すことがあります。
「原っぱ」とはその名の通り物を置かず広々とした空間のこと。
用途を限定せず多目的に過ごすことができます。
一方で「遊園地」とは目的のために作り込まれた空間をいいます。
その場所でどう過ごすかがある程度決まっていて、
居心地の良さや素材の統一感など追求できます。
例えばリビング空間。
最小限の家具で自由に過ごしたいオーナーと、
TV、薪ストーブ、家具配置までしっかり考えたいオーナーとでは全く違ったものになります。
ライフスタイルによって空間も大きく変化していきます。
橋爪@PDO
先月、湯河原にある万葉公園を訪ねました。
温泉街らしい街並みとは一線を画したシンプルな建築が施設の顔です。
あえてモノトーンで無機質、直線的な構成で自然との対比を狙っている印象です。
渓谷沿いの遊歩道はコンクリート製でウッドデッキも黒。
環境との対比をさらに強調させています。
建築は物と物との関係から必然性を読み取り、空間を作っていく行為でもあります。
完成後はその場所の持つ歴史や積み上げられた雰囲気の一部になっていきます。
今回、第一印象ではその必然性を感じませんでした。
しかし、先入観を良い意味で裏切られたワクワク感がありました。
まるで現代アートの様に景色を違った角度から楽しめたのです。
ディテールを見ると建物は岩に食い込み、デッキもくり抜かれたりと、
強引ではありますが自然に沿わそうという意図を感じます。
PDOとは違った着想やアプローチに刺激を受けました。
橋爪@PDO
先が見えないコロナ禍ですが、いずれ落ち着いたとしてもリモートワークは続けるという方は多いようです。
働き方が変わり、定住、別荘関わらずワークスペースがほぼ必須となりました。
LDKの一角、寝室の窓辺、吹き抜けに面して、完全個室など、家族構成や働き方によって求められる条件は異なります。
「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた「ワーケーション」という造語もありますが、
都会とリゾートの大きな違いは窓から見える景色です。
明るく気持ちの良い環境の中で集中したりリラックスしたり、
自分らしく働く環境を作ることができます。
橋爪@PDO