谷戸古民家ツアーの一日目は想定外の地吹雪となり、田園地帯の散策は難儀した・・・・・、と思ったのはスタッフだけのようだった。
参加いただいた皆さんは普段経験したことのない、乾いた田畑を横殴りに吹く雪を、なんということか・・・!楽しんでいた!
谷戸城跡は城山と呼ばれる。谷戸城は甲斐源氏、武田信玄の遠い祖先が流れてきた地だ。田園地帯に唐突にこんもりと山になっている。
この城山のふもと一帯におびただしい数、規模の縄文遺跡が出土した。甲斐源氏は縄文の古墳を転用したと思える。
西暦2012年以前に何万年もの人の文化の歴史がある。優れた文明、文化は今とまるで違った価値観の上に、確実に積み重ねられていたはずだ。ただ後の世に伝わるメーセージが少ないのだ。
気候変動はあっても火山活動や地殻変動が何万年の間なかった八ヶ岳だからこそ、多くの縄文人の息遣いを聞くことが出来る。
八ヶ岳南麓の魅力の一つ、周囲の自然と調和した養蚕形態の家並みがつくる、美しい集落を舞台にした「大泉谷戸の古民家群と再生事例を巡る旅」。
東京・神奈川・埼玉からの幅広い年齢の参加者をお迎えして、2日間の行程を無事終えることができました。
ご協力いただいた古民家再生の虹梁建設の高桐棟梁、ふるさと情報館の中村所長、鉄のクラフト作家の上野玄起さん、ギャラリーカフェ徒然草の中森様ご夫妻、ふらここ食堂の高橋様ご夫妻、ペンション詩遊館の宍戸様ご夫妻、ペンションSUNSUNのオーナー様、そして雪の降る中、古民家巡りのガイドをしていただいたNPO法人「八ヶ岳南麓景観を考える会」の桑田理事長、ありがとうございました。
PDO建築事務所からは今回中村と細田が参加し、ツアー企画と全体のコーディネート等で関わらせていただきました。
参加者の皆さんからの声も聞け、都市と地方との交流や二地域居住、移住促進へ向けた今後の取り組みなど、たくさんの可能性が感じられた2日間でした。
参加された皆様には、リピーターとして再び南麓に来ていただけるよう、次の企画をぜひ考えたいと思っています。