最近主流の鋼板の薪ストーブは触媒を使わないクリーンバーン燃焼が一般的です。触媒も合わせ持つ、ハイブリット型と呼ばれるフレックスバーン燃焼もあります。
我が家にある鋳物のダッチウエスト(FA265)やPDOで以前よくおすすめしていたアンコールは触媒を使って二次燃焼させる熱効率の高いストーブです。
家を建てて24年目、煙突掃除は数年おきにしていたものの触媒は一度も交換しておらず、また掃除を怠っていました。
今年は炉内の温度があまり上がらなく(200℃くらい)、薪の乾燥の所為かと思っていましたが、ふと一度も交換したことのない触媒が気になり始め、やっと交換した次第です。
天板を外して中を見てみると煤や灰がびっしり、完全に目詰まりしています。上の写真の右側がセラミックタイプの交換前の触媒。破損はないもののかなり変形していていました。
交換してさっそく薪ストーブに火を入れ、巡航温度(天板上で150℃くらい)になってからダンパーを閉めると、炉内は600℃を超えてかなり熱を放出している状態でした。
ここ数年、だいぶ薪を無駄に燃やしてしまったようで反省しています。
愛着を持って諸々お手入れは重要です。
こちらの写真は建築後13年目の板壁。当初、建物の西側にカラマツ林があったため、風雨や日射をある程度防いでくれていたためか、比較的良い状態だったと思います。
そして、24年目の姿。シルバーグレイの塗装はほとんど退色し、かなり濃くなっています。随分前にカラマツ林が伐採されて、風雨や紫外線の影響をより受けるようになったことも影響しているでしょう。
今まで外壁はノーメンテナンス。塗装の退色など気になる方もいると思いますが、機能面では今のところ問題はありません。お客さまには15年〜20年くらいで洗浄の上、再塗装すると良い状態がさらに長く保たれるとご案内はしています。
あまり神経質にはならずに、でも愛着を持ち気にかけてあげること、変化を受け入れることも大事です。
細田@PDO
先日、建築相談いただいているご夫妻に建築実績のご案内をしました。
築8年目を迎え、今は2代目オーナーが大事に暮らしている「A BOOKCAFE HOUSE」です。
かつてはたくさんの本が収められていた本棚は、植物好きの新オーナーのセンスで観葉植物やこだわりの雑貨が飾られて温かみのある空間を演出しています。
「慌ただしくあちこちを巡るような旅行に行くのではなく、こういう温かみや命を感じるような家で普通に暮らしていくことがほんとうの豊かさじゃないかな。」
実績案内のあと、ぶどう栽培やワインの醸造に日々向き合っているご主人がしみじみ語られていたのがとても印象的でした。
「フルートの窓辺のある家」を訪れました。完成から10年の歳月が流れ、木部は全体的に経年変化で濃くなり、漆喰の壁とのコントラストが美しいです。
調湿効果のある漆喰の効果もあるのか、凛とした雰囲気が空間に漂っています。
窓辺には譜面が置かれていますが、数人でこの空間で演奏されることもあるようです。10年が経ち、あらためてオーナーが望んでいた空間ができあがっていることを嬉しく感じました。
「女の神山の家」建築実績に公開しました。
蓼科高原の標高1,600mのカラマツが美しい別荘地です。