細田からこんなメールがありました。
ものごとが形となって表出するプロセスは、光や水という外的要因が加わって種が発芽する土壌の中の営みに似ています。そこに在る命(アート)を育てる器(環境)が必要なのです。
デザインという行為にも共通するものがあり、わたし自身の関心と仕事の領域は境界線の周縁部やこの土壌の中に存在します。流れているものをひたすら観察すること、相手と応答を重ねることが、デザインが展開していく道筋を美しくすると思うのです。
実践しているプロセスを記録し発信していくことは今年やりたいことの一つ。もう一つはPDO建築事務所というオーケストラと、住まい手も含まれるコミュニティのオーガナイズ。
2018年は小さな実験・ 実践を重ねながら恐れずに変化していく年。アクションの年です。
※ 写真はこの春に卒業したRelight Committee 2017の授業でのひとコマ。社会彫刻家の輩出を目的とした市民大学。
(写真:北杜市の桜 南アルプスを望んで)
「最近、PDOを訪れてくださるお客様が多様化してきている。」
細田がそんなことをつぶやいておりました。
以前は、仕事もひと段落しリタイヤしてから、自然の中でゆっくりと過ごしたいというタイプの移住者や別荘を求める方が大半をしめていましたた。
しかし、今は、より快適な環境を求め、自由に仕事をし、子育てはこちらで、という若い世代も多くなってきています。
都会で仕事しつつ、住まいは、八ヶ岳や軽井沢で、
また、遠隔での仕事を可能にしたり、新たな事業を起こし移住してくる方々。
まずは、やってみよう!
自分の人生の心地よさ、豊かさ、環境を求めている方がここに増えていることを実感します。
「PDOの家づくりって、
オーナーとPDOがジグソーパズルを一緒にはめていくようなイメージですよね。」
先日、あるオーナー様がうずまきスタジオに立ち寄られ、
そんなことをおっしゃいました。
なるほど、と思いました。
PDOのPは、PassiveのP 。
Passive (受容)な家づくりです。
家を建てる土地の特性とその周りの環境、
そしてオーナー様のライフスタイルや志向、そこにPDO のプロとしての知識とデザイン性を一つ一つパチパチとはめこんでいきます。
PDO は、土地を読み、オーナー様との対話を重ねながら、この一つ一つのピースを明らかにし、輪郭を浮かびあがらせ、ジグソーパズルを完成に導きます。
PDO建築は、このパズルのピース達の結晶なのです。
さぁ、あなただけの大きなジグソーパズルを一緒に楽しみませんか。
(写真:八ヶ岳の夜空)
PDOのお客様の多くは、デュアルライフ、トリプルライフをされている方です。
都会や海外で仕事をし、週末やお休みの際に軽井沢や八ヶ岳で過ごすという暮らし。
かくいう私自身も平日は東京で仕事をし、金曜日の夜には八ヶ岳にいるという暮らしをしています。
移動が多くて大変? 落ち着かない?
いえいえ、やってみると、とてもONとOFFの切り替えがはっきりとし、心も体も切り替え上手になりました。
刺激的で人工物に囲まれ夜も明るいネオンいっぱいの喧噪の地から、静かで暗闇と星空が広がる自然豊かな八ヶ岳に、自分を戻す。
正反対ともいえる環境の拠点を行き来することの最大のメリットは、この気分の切り替えと言えるかもしれません。
ONとOFFは、どちらも大切で、どちらも必要なんです。
さて、東京と八ヶ岳の移動は、電車でも車でも2時間くらい。
本を読んだり、お仕事したり、睡眠不足を補っているうちに、あっという間に到着という感覚です。
この移動している間に得られる自分だけの時間は、とても貴重でとても豊かな時間なんです。
そして何より八ヶ岳に向かう間のワクワク感は、毎回やみつきになります。
それでは続きは、また次回に。