蓼科湖の近くに土地を求められたオーナー。建築のご相談をいただき、再び敷地を訪れました。
中村はファーストインプレッションを大事にしています。そして具体的な設計作業の前には再び敷地に赴き、環境が発する声を聴き取ります。
自然の在り方に対して、敬虔な眼差しを持ち、静かに対話を重ねる。
前夜からの雨も上がり、南アルプス連峰が望める素晴らしい敷地。よい建築が生まれることでしょう。
作曲家、指揮者、そしてオーケストラ。曲の解釈により、演奏は変わってきます。建築家、現場代人、職人の関係も同じではないでしょうか。
建築家が魂を込めたところを汲み取り、互いの違いを認め、つないでいく。そういう共同の建築活動である訳です。
環境を意識し、風景の中にあることを忘れないこと。家はそこで営まれる暮らしを包み込む、繊細な器です。
はじめて敷地に立つ中村。物語は、1枚のスケッチから始まります。