ご主人は雑木林の中での環境との一体感、奥様は富士山、甲斐駒などの眺望を重視。そんなご要望を持つ、オーナーご夫妻からの建築相談を受け、さっそく中村と敷地を訪れました。
敷地に赴き、まずは鳥瞰的にエリアの地勢、脈、レイラインを読む事前調査から始まり、法規制を踏まえて土地の制約条件などを整理します。
現地では、遠景・中景・近景と、環境との関係性を探求しながら、植生や動物の気配、光や風の抜け方、見えない地面の中のことなど、様々な要素を丁寧に読み込んでいきます。
家と環境との対話、オーナー家族の暮らしをイメージし、その場に存在されるべき、家のかたちをスケッチする。
客観視と直感視を同時に行い、持ち帰らないことが大事なのです。
羊歯の森にある家にグランドピアノが入りました。空間に重心をつくってくれます。
ピアノが入り、建物がより豊かになったように感じます。自然とつながるこの空間で、子供たちがピアノを弾く風景が目に浮かびます。
スタジオ周辺では、すでに氷点下を記録しています。小さな木々たちも紅葉が進み、冬支度の時期を迎えています。
初秋にはイノシシたちの襲来もありましたが、競い合って元気に成長しています。
これから迎える冬の厳しさが、きっと来春からの成長を促してくれることでしょう。
原村の別荘地に土地を求められたオーナーから建築のご相談をいただいています。
いつものよう敷地に立ち、その環境に浮かび上がる建物のかたちを確認します。
視線の抜け、土地の傾斜、表流水の痕跡。様々な情報を受け止め、その場に相応しいかたちをイメージします。
敷地との出会いからはじまり、たくさんのプロセスを経て、家づくりは進んでいきます。
積み重ねる丁寧なプロセス。そのこだわりが建物の厚みに影響してきます。