土地選びの段階でお声かけいただくことも多くなりました。
そこに家が建った時に生まれる空間や
自然・地域社会とのつながりは想像しづらいことでしょう。
ひとつの解として、まだ存在しないものを予見して形にすること。
それが建築家の仕事でもあります。
「こっちか?あっちか?」
分かれ道では立ち止まることもあります。
自分にとって家族にとっての大事な時間。
わたしたちができること。
それは話を聞き、ともに感じるお手伝い。
住まい手の選択の先に、
建築ができることがあるのだと思うのです。
細田@PDO
毎週火曜日は外構整備の日。
雨続きでしばらくお休みでしたが、昨日は久しぶりに青空が広がり、朝からうずまきスタジオの庭仕事。
redくんが慣れない手つきで通路へ伸びているツル性植物をチョキチョキ。
建築と違い、動いている植物。いきもの相手なのです。
未来の姿を想像し、愛情を持って時に大胆に手を入れることも大事ですね。
この春に完成した「鹿谷に開く家」
お気に入りの木との出会いを求めて畑めぐりです。
敷地はカラマツが主体の林でしたが、アオハダやリョウブ、
ヤマザクラ、ダンコウバイなどが林間に育っています。
自然な庭を構成するための骨格となる中高木をまずは2〜3本植える。
建築にともなって裸地となってしまった斜面は、
横に広がる広葉樹の根で法面養生をします。
オーナーご夫妻の好みは、野生的な樹木。
いかにも庭木として育てましたというような樹々ではなく、
山野にあるような佇まいのもの。
住まいと同じで庭づくりにもオーナーらしさが自然と出るものです。
木の選定についてはじっくり考えたいと、
来春に植え込みができるように方針を固めていきます。
まずは道路から家までの斜面を下りていく道や階段、
人の流れのデザインです。
信濃追分文化磁場「油や」では、明日から9月26日まで「信濃追分ビエンナーレ」が開催されています。
作品の発表の場であり、様々な目的や意図を持った人たちが出会う場所。
そんな人と人との結節点にPDOの軽井沢ルームはあります。
細田@PDO
完成から一年ちょっと。
経年検査と造園計画のお打合せで、
甲斐駒コーナーウィンドーのある家を中村と訪ねました。
引き渡し時にはまだ未完成だったリビングのコーナー。
低いソファと好きな絵本や小物たちが揃い、
小さな世界をつくりだしています。
環境が求める要件と住まい手の要望。
そのふたつを建築家が受けとめて、
未来のあり方を予見した建築デザイン。
実はお引き渡し時の段階では、まだ未完成なのです。
住まい手が暮らす時間の積み重ねと身近な関係性が、
家族の居場所をつくりあげていくのだと思います。