敷地から浅間山が臨める林間の別荘地。
建築計画の相談をいただき対話を重ねています。あらためて土地を訪ねました。
美しい景観はその美しさを構成している要素がありその場の空間に線を引き内と外をつくる行為が建築でもあります。
一方でランドスケープデザインには「時のデザイン」という視点も大事です。流れを捉えて応答するパッシヴデザインのひとつ。
内側での営みと外側との関係性づくり。
閉じたり開いたりしながら変化していくありさま。自然はたくさんのことを教えてくれています。
意図を持って動きはじめ、意図を消していくプロセス。そこに生まれてくるものを愛おしむ気持ちがまた次の流れをつくりはじめます。
設計中の建物の床でコンクリート仕上げを予定しています。
色粉を混ぜたり藁入りモルタル仕上げもありますが今回は灰墨を使う計画です。
セメントと灰墨の配合割合を変えて2:1と4:1の2種類つくりました。1日置いて乾くと色の違いがはっきりしてきます。
おすすめは・・・
次回打合せでサンプルをご覧いただき決定です。
細川庭店とARBOR GARDENの平井さんらが手がけたたからばこ家の造園です。
家に続くアプローチ脇の多年草の植物たちの冬姿。
通常寒くなる前の11月〜12月頃に切り戻しを行うことが多いですが今回はあえて残して春前に切り戻しを行う予定なのです。
平井さんによると野草の種類や環境によって適した時期もあるようです。
生きている植物、なかなか教科書通りにはいかないことも多いですね。
実践での経験で学んできたことを活かしつつ、ひとつだけのその敷地環境と対話しながら庭づくりを進めます。
力ずくではないパッシヴなランドスケープデザインや庭づくりがPDOの流儀です。
p.s. ちなみにポスト前の自然石の踏み石は後から設置したもの。平井さんのさりげない心遣い、愛情です。
進行中の仕事のブログや建築実績などをじっくり読み込んでいただき土地探しの段階でお問合せいただくことも多くなりました。
ランドスケープデザインや建築の視点で候補地についての所感をお伝えしています。
敷地や周辺環境の特性(良い点・悪い点)、建築手法やデザインでカバーできること、
全体予算のことも睨みながらすでにある植生や土地が潜在的にもつ力の生かし方などもアドバイスさせていただいています。
家づくりという土地購入も含めたプロジェクトの中で「お金の流れをデザイン」すること。
あるべき姿を共に描きながら対話を重ねていくプロセス。
PDOが大事にしていることです。
滋賀出張の帰りにたねやグループのラコリーナ近江八幡を訪れました。
今回が2度目、2年ぶりです。
イタリア語の「丘」という意味をもつラコリーナ。
八幡山から連なる丘が広がっています。
藤森先生が手がけるラコリーナは大きな意味での環境と応答しながら進化を遂げています。
“実り豊かな森の中で人と自然を繋げる”というコンセプト、
「食」と「建築」という分野の違いはあれどオーケストラPDOの目指すところでもあります。
「建築」が生まれる土壌に何を見ているか。
人の関係性をどう捉えているのか。
伏流水や季節の風など風景をつくる見えない要素があり、
人と人を結びつける「流れ」、時に分断もさせる「流れ」はそこには存在します。
土地と住まい手家族に流れているものを感じること。
家づくりはここからはじまっています。
「パッシヴデザイン」の奥深さ。
オーケストラのメンバーのセッションは2018年も続きます。