家が完成し石積み工事なども終わり樹木や草花でこのエリアの風景をつくる仕事がはじまっています。ご夫妻と年末に打ち合わせしたゾーン毎にテーマを持って庭づくりを行います。
裸地になっている斜面には平井さん手づくりの庭へとつながる階段ができあがり、連休明けから植え込みがはじまっています。
仮置きしてあるポット苗はタイム。グランドカバーとしてクリーピングタイムなどを地植えします。鹿の通り道になっている敷地なので鹿の嫌う植物を植えたり、一時的にワイヤーメッシュでガードをしたり。鹿との折り合いのつけ方も実践の中で探っています。
(一部写真提供:平井氏)
八ヶ岳の南麓で産出する通称「やつ石」
愛さんが庭を手がけたお宅にお邪魔しました。地元の石材屋さんが加工した石を使っての石積みです。
オーナー自らが時間をかけて積んでいます。
積み方も石の産地や用途で色々ありますが布積みでしょうか。
石積み一つとっても使う素材、積み方によってその表情は様々です。住まい手の好み、環境との馴染み、樹木や草花との相性など検討する要素はたくさんあります。
樹木や草花などのソフト、デッキや石積みなどのハード。ソフトスケープとハードスケープで構成されるトータルな空間とデザイン性を考えるのがランドスケープデザインです。
片流れの屋根裏を使ったゲストルーム。スピリチュアル・キャビンに相応しい空間が生まれています。
ベッドは造作でスノコと枠をつくりオーナーがマットレスをオーダーして収めています。
寝心地も抜群です。
部屋は階段スペースも入れて9帖のコンパクトスペース。
年末年始を山荘で過ごされたオーナーから写真と共に嬉しい報告が届きました。急遽ご長男も合流されてご家族で鍋を囲みながら過ごされたとのこと。家族で過ごす新しい年の幕開けです。
もう一つのテーマであった「Spiritual Retreat Cabin」は、オーナーの手で磨かれこれから使いこまれていくことと思います。この春には外構造園工事も始まり、新たな進化を遂げることでしょう。
(写真はオーナー奥様提供)
クリスマス休暇を利用して八ヶ岳の家に帰られたご夫妻。来春からの庭づくりに向けて1年ほど前から対話を続け、平井さんからのプレゼンです。夏を中心に年間で何回か長期滞在する時期。季節ごとの滞在で庭を楽しむためのデザインが求められます。
ずっと管理し続けるのではなく数年後には手放し、見守っていけるような庭づくり。
自然とオーナーの手入れで育っていく庭です。
ふたりの子どもたちが自立はじめる7年後? 中長期のプロセスを楽しむ計画です。
仕事場、子どもたちの学びの場、そしてご夫妻の暮らしの場。
庭と住まい、暮らしと身近な道具たち。2019年の新たな展開も楽しみです。
細田@POD