昨夜からの大雨は予報通り朝には上がりました。
「じょうもん平の家」があるもんがく平で完成建築の撮影は実行されました。
雲一つない秋晴れ、というよりも雨上がりで多少不順気味の空の方が
表情のある迫力画像が撮れます。
撮影での私の役割のほとんどは写真家の助手。
丸一日かけて自らがなした設計を客観的に評価できるまたとない機会でもあります。
家は私に対して様々なメッセージを投げてきます。
夕景のシャッターチャンスを待っていると背後で今まで見たこともない、
気象現象が起きていました。
南アルプスの広大な裾野に一直線に切れた雲の隙間がバーミリオン色に染まっています。
思わず息をのむ美しい光景です。
撮影は星空の夜景を最後に終えることになります。
今日も長い一日になりました。
中村@PDO
まだこれから九州に上陸というのに、長野では激しい雨に見舞われています。
連休を楽しもうと多くの方が山の家に訪れているさなかです。
「大雨になれば道路は川と化します」たびたび説明することですが、
実際を目の当たりにする機会は少ないかもしれません。
せぎの家オーナーから「中村さん設計の導水のせぎ、しっかり機能してますよ!」と、
画像も添付されてきました。
大量の漂流水が敷地内に流れ込んでいます。
私の案に対し、道路管理者は「そんなことはない」と立場上頑張っていましたが、
物事の道理というものは一定しています。
自然に対抗せずに受け流すという発想の転換で新しいデザインが生まれます。
(※画像提供:せぎの家オーナー)
台風10号の影響で朝から冷たい雨が降っています。
スタジオの窓辺でコーヒーを喫していますと、
実を結んだ姥ユリにしっかりとしがみついた夏蝉がいます。
時折吹く強い風にもたたきつける雨にも関せず、
ただ夏の終わりと自身の生涯の終わりを静かに迎え入れようとしているかのようです。
うずまきスタジオ入り口のサイン塔は彫刻家上野玄起作のアイアン製です。
厚い鉄板を錆びるに任せています。
今まではススキに埋もれがちでかわいそうでした。
細川庭店の協力を得て岩でエリアを囲い、足元を高い位置に据えなおしました。
八ヶ岳稜線の硫黄岳周辺のガレ場を再現したいと思いました。
風雪に耐えきりっと立っている鉄のオブジェと八ヶ岳独特の赤いゴロタ石。
スタジオ外構整備で産出した石をすべてここに集めましょう。
そして、白骨化したような針葉樹の枯れた幹をあつらえ、スゲ系植物を点在させ・・・・、
んー、なかなかの出来栄え。