5月の過ごしやすい気候の中、モーエンセンと語る家では樹木の植え込みが行われました。
建物の完成が去年の秋ということもあり、植栽計画について一冬ご検討いただく時間がありました。その成果もあり作業はスムーズに進みました。
秋には建物北側のケヤキを南側に移植する予定です。既に根巻きは終えており、この春、無事芽吹きも見せています。
移植後は家の中からもケヤキを見ることが出来ます。堂々としたシンボルツリーは気持ちの良い木陰も作ってくれることでしょう。
庭づくりは園芸家の広岡芙美恵さん(写真右)とのコラボレーションで行います。
オーナーお手持ちの草花を活かしながら、時間をかけて自然な庭を作っていく予定です。
東京へは高速バスをよく利用します。利便性、アメニティーはほとんど同じなのに、JRは2倍の料金がかかりますから。
揺れるバスの中、それでも新宿までの2時間余りは、なにからも邪魔されない格好の仕事場です。「酔わない?」それは訓練のたまもの。全然平気です。
多くの宿題をカバンに詰めて、膝の上に画板を載せて、仕事の開始です。今日はまず「地面勾配の家」の階段手すりのデザインです。元の設計ではフラット鋼を用いたデザインでした。仕上がりつつある空間と考え合わせると、どうも硬質な感じになりそうです。丸鋼を用いたデザインに変更提案をオーナーにしようと思います。
ほどなくまとまりました。こんな時アイフォンはとても便利です。ガシャッとうつしてスタジオのKIGくんに即座に送ります。むずかしいぞ、図面におこせるかな?
空にひらく三枚屋根の家の緑地回復計画です。
建築工事で建物の周囲は、土がむき出しになってしまっています。残した自然の寄せ植えも少し居心地が悪そう。
オーナーご夫妻の要望もあり、時間をかけて自然な感じの林間地に戻す計画です。
すでに人の手が入っているので、自然の力を借りながら土づくりからはじめます。10〜15年のスパンで見ると、植物によって土が変わり、また植生も変移していきます。住まいとその周辺の微気候も変わっていくのです。
気の長い話ですが、日常の時間とは違った、もうひとつの時間が流れていきます。