美鈴の家のオーナーがソファやテーブルを選ばれたお店、「ウッドユーライクカンパニー」を出張の折に訪れました。無垢の木で丁寧にオリジナルデザインの家具をつくっている会社です。東京の昭島にFACTORYを構え、家具職人さんたちが切磋琢磨しながら、家具をつくり出しています。
でしゃばり過ぎない、控えめなフォルム。置かれた空間にさりげなく重心を与えてくれます。
食物を自給しようというのは八ヶ岳に移住した20年前からの夢。せめてジャガイモくらいは。自邸庭ではミズナラが覆っているのでだめ。あおぞら農園を借りて浅川さんに指導を受けたのにだめ。
「ジャガイモなんかどうやったら失敗できるの?」と笑われても失敗するものは仕方ない。でも今年はスタジオの森の傍らに、日当たりのよいスペースを確保できました。
5月の連休中に植え込みをしました。夢を植えた、ということです。虫にもやられていないし、芽欠きも抜かりなし。日照りが続けば葉水もくれてます。順調に育って花も咲き始めました。
9月になれば段ボールいっぱいの大きなイモの収穫、夢がふくらみます。
クマの親子のオブジェ。スチールのフレームで出来たシンプルな造形です。
斜め横から見てみると、、、、
手前と奥の2つのパーツに分かれていました。
三角形で構成された輪郭と、背景となるハッチング。これらが組み合わさり1つの立体に見えるのです。
デザインの楽しさの1つに「驚き」や「気付き」があります。以前、お引渡し後に訪ねたオーナーから「住んでいて毎日のように発見がある」と言われたことがありました。その1つが建築の「ディテール」でした。
様々な素材が取り合う建築はまさにディテールの集合体です。どのような構成で空間が作られているのか、この気持ちの良さは何処から来ているのか、、、
全てにデザイナーの仕掛けがあり、それに気が付いた時、やはり感動があります。
そして実はその先があり、時にデザイナーの仕掛けを超えたプレゼントのようなものもあります。
これはモーエンセンと語る家のオーナーから届いた写真です。太陽の光が北側の壁のタイルに当たり、文様が浮かび上がっている様子です。
季節や時間など特定の条件が重なった時だけこの様に照らされるのです。
オーナーはアイルランドのニューグレンジの様だと表現して下さいました。
図面や模型、パースからは想像できないこういった瞬間に建築の奥深さを感じます。