2015.07.02

対話というプロセス

デザイン道

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議論(ディスカッション/パーカッションと共通の語源をもつ)ではなく、「意味が流れる」という語源をもつ、対話(ダイアローグ)。PDOでは対話を大切にした文化を築いています。
  
家づくりの過程でのオーナーとの対話、設計意図を共有するための現場での職人さんとの対話、社内でイノベーションを生み出すための対話。そして、家を取り巻く自然環境との対話。
  
対話がプロセスとなり、次の新たなプロセスを生み出していきます。
  
すぐに評価(判断)せず、受け止めて、対象に秘められた力を引き出していくこと。そこに思いもしない形が生まれてきます。
  

2015.06.30

ブナの森 八ヶ岳南麓で発見!

森づくり

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「分水嶺にたつ家」のオーナーは、ご主人が動物医療生態、奥様が植物生態を専攻しているという最強のご夫妻です。「ブナの親樹を見つけた・・・」そうさりげなく情報がもたらされたのはつい最近のことでした。敷地周辺にブナの若木は発見していましたから、そう遠くないところに親樹があると予想はたてていたのです。
  
21年前に私が八ヶ岳に移住してから、まず初めにやったことは、潜在植生の森を見つけることでした。学術的に八ヶ岳南麓は「ブナ、ウラジロを主体とした混交林」と言うことになっているにもかかわらず、どこにもブナが無いことに疑問を持っていました。
  
先の大戦での燃料確保で伐採された?小海線蒸気機関の火の粉が原因の大規模山火事で焼失?そもそも建築材としては無用の樹(?)なので皆伐された?理由はよくわかっていませんがブナは一見現存していないのです。それでも急峻な谷あい地形では残存の可能性ありと踏んで、21年前に単独で調査した経緯があります。
  
今回発見されたブナの森はそんな単独調査で「ブナ確認されず」と判断されたエリアでした。なんて恥ずかしいこと。私の目は節穴だったということです。しかも、私の自宅から徒歩圏!
  
目通りの直径で1メートルはあろうかと思われる、ブナは幹にボコボコといくつものこぶがあり、樹齢数百年はありそうです。形成に一千年かかるといわれるブナの森。この森の植生調査には時間がかかっても、やりとおす価値があると思います。

2015.06.29

続・表流水を受け流す

できごと

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空にひらく三枚屋根の家の石積み工事の様子です。
  
浅間石の大きさはオーナーとイメージを共有し、やや小ぶりなものを選びました。石と石が隙間なく噛み合い、とても丁寧な仕事です。
  
今のままでも充分素晴らしい仕上がりですが、いずれ苔に覆われ、より風景に馴染んでいくことでしょう。

2015.06.27

ぶんぶん

できごと

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先日、鹿谷に開く家のオーナーがNDに乗ってスタジオにいらっしゃいました。
  
NDの出現に気もそぞろな鈴木。
  
打ち合わせが終わったあとはお言葉にちゃっかり甘え、シートに座ってアクセルぶんぶんです。ごきげんです。

2015.06.26

野草の森を夢見て

森づくり

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パソコン作業をしながら、ふと窓越しの林縁に目を向けると、小さな淡い黄色の花に目が止まりました。
  
さっそく外にでて、iPhoneでパチリ。インターネットでいろいろ調べてみましたが、似ている野草はあるものの、どれも違うようです。
  
そんな時、園芸家の広岡芙美恵さんを思い出し、さっそく画像を送り、尋ねてみました。
  
「自生している野草の『キバナヤマオダマキ』ですよ。」ほどなく返信がありました。キンポウゲ科オダマキ属の多年草です。
  
花の後にできる実が熟すと種が採取できるようです。数年後の野草の森を夢見て、種から育ててぜひ増やしたいですね。

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