信濃追分文化磁場「油や」では、明日から9月26日まで「信濃追分ビエンナーレ」が開催されています。
作品の発表の場であり、様々な目的や意図を持った人たちが出会う場所。
そんな人と人との結節点にPDOの軽井沢ルームはあります。
細田@PDO
台風10号の影響で朝から冷たい雨が降っています。
スタジオの窓辺でコーヒーを喫していますと、
実を結んだ姥ユリにしっかりとしがみついた夏蝉がいます。
時折吹く強い風にもたたきつける雨にも関せず、
ただ夏の終わりと自身の生涯の終わりを静かに迎え入れようとしているかのようです。
うずまきスタジオ入り口のサイン塔は彫刻家上野玄起作のアイアン製です。
厚い鉄板を錆びるに任せています。
今まではススキに埋もれがちでかわいそうでした。
細川庭店の協力を得て岩でエリアを囲い、足元を高い位置に据えなおしました。
八ヶ岳稜線の硫黄岳周辺のガレ場を再現したいと思いました。
風雪に耐えきりっと立っている鉄のオブジェと八ヶ岳独特の赤いゴロタ石。
スタジオ外構整備で産出した石をすべてここに集めましょう。
そして、白骨化したような針葉樹の枯れた幹をあつらえ、スゲ系植物を点在させ・・・・、
んー、なかなかの出来栄え。
打ち合わせ場所に真っ先にやってきたのは「こみみ」さん。
大きなふわふわ耳がとってもキュートです。
とっても人懐こく、犬不足な私は思う存分撫でくりまわしました。
「さぁ、打ち合わせを始めましょう」というとき。
ふと見ると、こみみさんが中村のかばんに顔をつっこんでいます。
すぽんと顔が抜けると、宝物でも見つけたかのような顔で中村のバンダナをくわえていました。
洗濯してあるとはいえ、中村のエキスがたっぷりと染み込んだバンダナ。
こみみさんは、「たまらん…!」といった感じでなかなか離してくれません。
かわいいなぁとほっこり気分で、ちらと隣を見ました。
そこには、ちょっと困ったような、恥ずかしそうな、なんともいえない表情の中村がいました。