アウトドア遊びが大好きという会社が創立30年周年の記念に建てられた天然水の家。新入社員の研修が開かれていると聞いて伺ったのですが、、、
森の細い砂利道を進むと、突然パーっとひらけた空間が現れ、まず目に入ってきたのが、大きなテントの数々。思わず、「わっ、楽しそう!」という言葉がでてしまいました。アウトドアキャンプ場かと勘違いしてしまうような楽しげな空間。
5月のキラキラとした緑の中で、若い社員とご家族の方々が、気持ち良さそうに過ごされていました。
なにより印象的だったのが、マザーハウスである天然水の家と森との一体感。南北が大きなガラス張りで、家の中を景色がぬけています。家の中にいるのに、まるで森の中にいるような感覚。マザーハウスもさながらテント感覚に近いかもしれません。
広いテラスには、ギターやマイクやアンプがセットされ、その晩はライブイベントになるとのこと。ここは誰にもじゃまされない広大な森の中の野外ステージ。夜の森の風と香りを感じながら、思う存分、音を楽しめるでしょう。
帰り道。細田が言いました。
「PDOの仕事は建物をつくること。でも、その建物から楽しいライフスタイル、ワークスタイルが生まれる。それがうれしい」と。
竣工から1年半。ARBOR GARDENの平井さんによる庭づくりが「じょうもん平の家」で始まりました。植生や近隣状況など敷地環境を読み込んでのデザインは建築と似ています。
建物の竣工が建築の完成であるのに対し造園は竣工がはじまり。庭師の手により動きを伴いながら家と共に風景をつくります。
自然に対して謙虚な気持ちで土地のもつ潜在力を借りる。まなざしの先にある野草たち。敷地内にある表土の移植や裸地となった場所への新たな緑化方法の検討。住まい手・植物と対話しながらデザインの道筋を探ります。
森美術館で行われている「日本の建築展」。
本展のテーマである、日本人建築家たちが日本の伝統建築にどう影響を受け、
どう自身の仕事に表現していったのか、とても興味がありました。
写真は丹下健三の自邸を3分の1スケールで再現したものです。(現存せず)
サボア邸と桂離宮を自己解釈して設計されたものと言われています。
伝統建築も含めてそのまま真似るのではなく、
あくまで「触媒」と考え、全く新しいものを生み出しているのです。
着想のヒントは建築に限らず様々な所にちりばめられています。
何に注目し、どう理解するかで結果は変わってきます。
感覚的であり、哲学的な世界でもあります。
PDO建築にご興味のあるご家族が、Bookcafe houseに体験宿泊されました。
あいにくの雨模様で、少し肌寒い日でしたが、
日常の忙しさを忘れ、とてもリラックスしてくださったとのこと。
実際に住んでみて気づくこと、感じること。
旅行ではなく、住むという意識で感じること。
こんな暮らしがあることを感じて頂けたでしょうか?