2018.07.30

寄り添い、尊重するデザイン

デザイン道


現地調査などで敷地を訪れる際、
シンボル的存在の大樹に出会うことがあります。
昔からこの土地に根付いた樹木ですから
大切に扱いたいというのはオーナーも私たちも同じ考えです。

「空に開く三枚屋根の家」では大きなハルニレの木が自生していました。
プランはハルニレから円を描くように距離を保ち、外壁もそのまま曲面にしました。
根への影響も考慮して、ガレージからのアプローチは
地面から浮かしたはね出しコンクリートになっています。

この場所にハルニレがあったことで必然性あるプランが生まれ、
ハルニレの存在によって建物が敷地に馴染んでいます。

2018.07.27

続・涼のデザイン

できごと


長野県上田市にある海野宿を訪れました。
油やのある追分宿も宿場町の面影を残していますが、
海野宿もまた多くの旅籠が見られる美しい街並みです。

まるでタイムスリップしたかの様な町を歩いていると、
風にゆれてカランカランと風鈴の音色が聞こえてきます。
入口には麻の暖簾にカキ氷の旗、窓辺には朝顔のつるが伸びています。
この日は長野といえども猛暑日、
立ち寄らずにはいられない佇まいです。

店内は宙吹きガラスの工房とショップ、カフェになっていました。
しばし作品鑑賞と休憩を取り、真夏の街道に戻ります。

2018.07.25

土間のある家

デザイン道


土間は古くから日本の家に取り入れられてきました。
屋外から土足のまま入れることから土のついた野菜を置いておいたり、
何か作業をするにも便利な場所です。
駐車スペースに面していれば日々のアクセスが良く、
ロードバイクなどをディスプレイするにも最適です。

「どんぐり土間のある家」ではサンルームを土間にしました。
リビングと一体空間なので常に人が集まる場所にあります。
主役はオーナーセレクトの薪ストーブです。

さて、今度は何をしようか・・・

あえて用途を限定しないことも土間の魅力の1つです。

2018.07.19

時を待つ — おおらかに —

デザイン道


時を待つ  — おおらかに —

森化事業のリーダーの愛さん、実は釣りが趣味。学生時代には奥入瀬川の支流で渓流釣りも楽しんでいます。水(川)に興味を持つようになったきっかけは高校2年の時に出会った平瀬川の護岸工事。当時住んでいた川崎を流れる平瀬川という一級河川を自然護岸にするという動きがあったそうです。母親と参加した役所と工事関係者と住民の話し合いの場がその後の進路に影響を与えました。

自然環境を生かすPDOのランドシャフトデザイン。スイスで生まれたと言われる近自然河川工法に通じています。自然界の構造を理解して自然の力を借りる工法です。

ここでいう自然とはマクロの視点でのエリアの地形、土地の微気候をつくりだす敷地内や向こう三軒両隣がつくる自然環境。そして忘れてならない人間。

だいぶはみ出しているとはいえ、ひとも自然界の一部。ひとが生み出す社会構造を読み解き住まい手の力を借りること。これもパッシヴデザインです。

2018.07.18

デザインコード

デザイン道


建築は1つテーマがあると統一感が生まれやすくなります。
亀甲型の屋根が折り重なる「亀甲模様の家」では床材に亀甲タイルを採用しました。
建築のテーマがタイルに必然性を持たせています。
ゲストルームでは鏡の額も亀甲形です。

「この家はなぜ亀甲模様なのか」

そんな話題もゲストと過ごす時間を盛り上げてくれそうです。

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