「石堂のある家」のオーナーより連絡を頂きました。ご友人が昔懐かしい火鉢を購入したとのこと。この夏の盛りに・・・・。ところが灰を入手するのが思いのほか困難で、薪ストーブがご自慢の石堂のある家のオーナーに「灰を下さい!」となったわけです。引越しが春でしたから灰はほとんどありません。そこで、私に相談があったわけです。
PDОのスタジオにも自宅棟にもそれぞれ薪ストーブがあります。多くの薪ストーブオーナーはゴールデンウイークも終わると、煙突掃除はもとよりすっかり炉内まで掃除するものです。無精者の私は・・・・・・・、手付かずのままでした。
「灰なら奇跡的にありますよ!ただ、薪ストーブの灰には燃えカスが混ざっていますから、太田胃散のようなものではないですよ。」それでも良いです、というのでお分けする事になりました。
そうは言っても都会の方はそういうわけに行かないのが常。畑の土作りに使うふるいで濾してみましたら・・・・、素晴らしい!太田胃散の灰になりました!
今年は夏らしい抜けた青空がつづきます。登山は四季を通じてつづけてきました。中でも庭の延長でもある八ヶ岳には、毎年近所の子供たちや、学生をけしかけて、夏に登るようにしています。
さて、今年もやります。美濃戸口まで車で行って、その日のうちに太古の昔の八ヶ岳の噴火口、硫黄岳の小屋で泊まり、夜明けとともに稜線をつたって、赤岳の頂上でご来光、ゆっくりと下山してくる、1泊2日のコースを考えています。
今のところPDO細田とその息子君たちが参加を表明しています。私、中村がご案内させていただきます。日程は天気次第ですが8月16日、17日あたりです。
パーティー参加者受付中!
かつて、家を持とう!ということになるとまずハウスメーカーを検討、ということがほとんどだったと思います。モデルハウスも完備されて、完成のイメージがしやすいですから、間違いがない、安心、安全・・・・、そういうことでしたでしょう。
でも、最近では家づくりに関して一歩前進した動きを感じています。設計事務所に頼むほどではないにしても、自分のイメージをセンスよく実現してくれる、「設計力のある工務店」の人気が高まっています。私たちPDOには最近そのような指向の建て主さんからの問い合わせが多いのです。
確かに高度成長期のこの国では、豊かになる生活と比例して住宅を量産しなければならない時期がありました。必要とされたのがハウスメーカーの品質の一定化と工期短縮。一方で設計と施工が分離した流れ作業体制。
時代は変わりました。
必ずしも効率的でなくて良い。急がなくてよい。そんな建て主さんは土壁を希望する事が多いです。最近の指向と一致します。そんなニーズにこたえるように雨後の筍のように、多くの土壁メーカーが出現して、我こそは一番!と主張するものですから、もう何がなんだか分からなくなってきた今日この頃です。
明治生命館の入口に見られるデザイン処理です。
秩序だった外観を分断するかのような入口ですが、外壁の断面となる部分を黒のスチールプレートで丁寧になぞっているのにこの建物への敬意を感じました。
窓台の途中を切断することでモノの厚みを感じ、形を捉えることができます。普段見られない視点から歴史を感じ取ることもできます。
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明治生命館は1934年(昭和9年)に東京丸の内に竣工しました。1945年~1956年までアメリカ極東空軍司令部として接収され、連合国軍最高司令官の諮問機関である対日理事会の会場として使用されました。マッカーサー総司令官もこの会場で開催された会議に何回も出席しています。1997年、昭和の建造物として初めて国の重要文化財に指定されました。
石と芝生の相性の良さを感じる広場がありました。
全体的に芝生の緑が映える中で、人が歩きやすいように石畳が敷かれ、木陰になる場所に石のベンチが並んでいます。
石畳は切り出す時のノミの跡をあえて見せ、雨の時などに足が滑らないように、ストライプの凹凸がつけられています。
石畳の上を歩くことで、芝生が傷みづらいという効果もあります。
石のベンチは石本来の量感を感じさせるデザインになっており、人が触れるところはツルツルとした手触りのよい水磨き仕上げで、それ以外の部分は逆に荒々しい表情になっています。
石畳の配置に遊び心を感じながらも全体的には整然としています。歩く時の「コツコツ」という音がまた風情があります。