世紀末芸術とえばいわずと知れた19世紀末のヨーロッパを席巻した、デザイン工芸運動のこと。アールヌーボー(新芸術と訳します)とも言われますね。産業革命のオートメーション化で、ものづくりの画一化、均質化が極端に進み、その反動としておこった動きで、近代のデザイン思想の基となった出来事でした。
それはさておき、わがヘムロックヒル(私の家の愛称)にも、かのアールヌーボーのガラス工芸作品さながらの、美しくもはかない「氷の華」が冬になると咲きます。ヘムロックヒルは25年前、気密も断熱も全く考慮されることのない、未熟な建築家(私)によって創られました。でもそのかわり、こんなにも美しい花が毎朝楽しめるのです。
谷戸古民家ツアーの一日目は想定外の地吹雪となり、田園地帯の散策は難儀した・・・・・、と思ったのはスタッフだけのようだった。
参加いただいた皆さんは普段経験したことのない、乾いた田畑を横殴りに吹く雪を、なんということか・・・!楽しんでいた!
谷戸城跡は城山と呼ばれる。谷戸城は甲斐源氏、武田信玄の遠い祖先が流れてきた地だ。田園地帯に唐突にこんもりと山になっている。
この城山のふもと一帯におびただしい数、規模の縄文遺跡が出土した。甲斐源氏は縄文の古墳を転用したと思える。
西暦2012年以前に何万年もの人の文化の歴史がある。優れた文明、文化は今とまるで違った価値観の上に、確実に積み重ねられていたはずだ。ただ後の世に伝わるメーセージが少ないのだ。
気候変動はあっても火山活動や地殻変動が何万年の間なかった八ヶ岳だからこそ、多くの縄文人の息遣いを聞くことが出来る。