樹形と葉の形が好きで、7~8年前に知り合いの造園屋さんに頼んで山で探してもらったアカシデ(別名:アカソロ)。自宅の玄関脇に植えてもらいました。
新緑のこの時期、家を出る時、帰って来る時に目を楽しませてくれます。樹幹が直幹で、枝も柔らかく伸びるため家付きの木、玄関前の見返りの木として用いられることも多いようです。
新しいPDOの軽井沢のスタジオは、古い旅籠の一室を借り受けることになりました。誰もがイメージするカルイザワとは違い、静かな追分宿のちょうど真ん中くらいにあります。ですから和風です。
私にはかって建築家として悩みがありました。「中村さんの建築は和風だね。」和風なんて意識したことがないのにこんな風に評されると、とても戸惑います。「そんな風にみえているんだな・・・」とても悩んだものです。
ですからこの強い和風感を発する旅籠「油や」に拠点を設けることについては少々工夫が必要だな、と思いました。わたしたちデザイナーは常に多角的に物事を観る訓練をしています。当たり前の存在をちょっと視点を変えてみると、新しさが出る。「異化」というデザインの技です。たてのものをよこにしてみるということです。
まずは手始めに、間仕切りに使われていた障子を天井に水平に吊りました。光天井です。
これから徐々に「異化」に取り組んでいきます。
本日はオープンに向けた改修のため、最終のしつらえ等の確認です。畳を上げランバー材で床をつくり、天井には部屋にあった障子を使う予定です。
どのように生まれ変わるか、ぜひお楽しみに!ゴールデンウィークのオープンを目指しています。