原石材さんを巻き込んで、もう5年越しで八ヶ岳の石を建材化することに取り組んでいます。かつては富士山ほどもあったと言われる八ヶ岳山塊は、太古の岩崩れ雪崩で多くの巨石を麓に運びました。
どこにでもある石。土留めにしか使われていない石。でも、割いてみると・・・・!なんて美しい薄紫色。これを何とか建材化したい。まずはタイル状にスライスしてみました。なかなかの質感です。床に、カウンターに、使ってみました。
丸い大岩を整形にスライスするのは、ちょうどフライドポテトをつくることと似ています。端の不整形な「耳」が残ります。全て残さずいただきましょう。
そんなわけで耳石のストックが出来ました。これをうまく壁に埋め込んで使うことを模索中です。
「建築家の建てたいものを設計するのではありません。敷地環境が求めるもの、オーナーが求めるもの、それがPDOのコンセプトの元に融合して、私を通してかたちとなるのです」中村がよくオーナーに語る言葉です。
すでにご要望をいろいろお聞きしていましたが、あらためて敷地を訪れました。敷地に立ち、自然からのインスピレーションをもらい、その場でスケッチをしていきます。
この段階でかたちになったものには大事な要素がたくさんつまっているのです。
国道141号線に面する佐久市北部消防署は看板制作に力を入れています。
キャラクターは毎年変わり、今年は機関車トーマスです。過去にはポケモンやドラゴンボール、NARUTOなどがありました。共通点は子供たちのヒーローであること。そう、消防士はみんなのヒーローなのです。
アメリカ映画などでも消防士はヒーロー的存在ですね。このキャラクター看板もまた消防士を身近に感じ、ヒーローの代名詞として一役買ってくれることでしょう。
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ちなみにこの看板制作は毎年一番若い署員が担当するそうです。制作期間はおよそ2ヶ月。手作りというのもまたいいですね。それにしても毎年力作です。