家に名前をつけたがる癖は今に始まったことではありません。もちろん私の住処にも名前はついています。
父のDNAをしっかりうけついで私も山男です。ことに八ヶ岳は はしからはしまで春夏秋冬歩きまわりました。そして、25才のことでした。この連嶺のふところのどこかに家を持つのだと決めたのです。
さて、八ヶ岳連嶺は岩あり、森あり、湖ありで多彩です。その中で、私が最も好きなところは・・・。北端の蓼科山南麓の天祥寺原です。ここの、コメツガの林がこよなく好きなのです。
そんなわけでコメツガの丘-ヘムロックヒルこの家をそう名付けることにしたのです。
イラストは八ヶ岳連峰を標高2200mラインで輪切りにしたときのかたちです。地球規模の大洪水があったらこうなるんでしょうね。
コンクリートとアスファルトしかないふるさとの街にある小学校にも、小さくても校庭はありました。(ふるさとは下町浅草です)
野球もサッカーも好きになれなかったぼくが、毎日のように夢みていたこと。それは・・・。
「こんなにも広い校庭の全てを、こんもりとした地面がいくつも、いくつもあるまるでジャングルのような森にしてしまいたい」ということでした。
となりの街にある小学校の校庭も、そのとなりにある小学校の校庭も・・・みんな森にしてしまえばどんなに楽しいだろうと本気で毎日考えていました。
そして今、夢は叶いました。森は放っておいても豊かになっていくでしょうが、一度壊された森は人の手で復活させる責任があると思います。