先月、湯河原にある万葉公園を訪ねました。
温泉街らしい街並みとは一線を画したシンプルな建築が施設の顔です。
あえてモノトーンで無機質、直線的な構成で自然との対比を狙っている印象です。
渓谷沿いの遊歩道はコンクリート製でウッドデッキも黒。
環境との対比をさらに強調させています。
建築は物と物との関係から必然性を読み取り、空間を作っていく行為でもあります。
完成後はその場所の持つ歴史や積み上げられた雰囲気の一部になっていきます。
今回、第一印象ではその必然性を感じませんでした。
しかし、先入観を良い意味で裏切られたワクワク感がありました。
まるで現代アートの様に景色を違った角度から楽しめたのです。
ディテールを見ると建物は岩に食い込み、デッキもくり抜かれたりと、
強引ではありますが自然に沿わそうという意図を感じます。
PDOとは違った着想やアプローチに刺激を受けました。
橋爪@PDO