2016.04.26

撮影流儀

デザイン道


オーナーに完成検査をしていただき、準備を整えてお引渡しをするまでの間に、写真家、松村誠さんに完成の姿を撮影してもらいます。とかくあることですが、感動の空間体験を写真に撮ってみても、どうもうまく撮れない、もっと良い空間なのにつまらなく撮れてしまう・・・・そんな体験をすることは多いと思います。

松村誠さんの撮影流儀は、人の感動体験をどのように写真表現するかがテーマになっています。それを実現するためのカメラやレンズ、光の演出を追求します。そこが普通の写真家とは違うところです。

一方で、建築家の私は設計の意図を写真で表現したい、その一心で撮影には付きっきりでモニターを確認します。この時点の空間はもちろん生活感は表現されません。閑散として冷たい空間と映るかもしれません。でも、これが現時点での仕事のレコードなのです。ここから先、そこに彩りを加えていくのは、オーナー家族の仕事、ということでしょう。